様々な仕事の中でSEは高年収かつ将来有望な職として注目されている職業です。
このような環境下、SEへの転職を実現するためには資格を取得することが有効と考える人が多いようです。
そこでこの記事ではSEを目指す人に向けておすすめの資格から資格の必要性やメリットまでを解説します。
SEになるために資格は必要?
SEになるために必須の資格はありません。
しかしながら資格を取得することでキャリアチェンジする方にとってはITスキルを有している証明になります。また転職を考えているSEにとっても転職で有利になることは間違いないでしょう。
更に資格取得の勉強を通じて自身の成長を実感することもできます。
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SEになるために必須の資格はないものの、資格を取得することでスキルの証明になる
社会人になると中々、自己の成長に触れることは少なくなりますがこの体験を通じて知的好奇心が高まり、生活に張りが生じるでしょう。
SE向けのおすすめ資格
資格試験の重要性を理解して頂いたところで、ここではSE向けのおすすめ資格試験を3つに絞ってご紹介します。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、IT関連の基礎知識を有することを証明する国家試験になります。
近年はAI、IoT、ビッグデータ等の新技術の進化により、社会で働く誰もがIT技術に触れる機会が増えています。
この中で本試験の合格者は多くの企業でIT基礎知識の習得者として認知されています。
今年で13年目になる新参の資格試験になりますが、累積受験者数は約135万人にも達して支持率の高い資格試験です。
ITスキル標準は「レベル1」で、 この試験に合格するためには、一般的に未経験者で約180時間の学習が必要です。合格率は約50%ですので未経験者が受験するには最適の試験です。
基本情報技術者試験
本試験は情報系学生であれば誰もが受験するメジャーな資格試験です。
高度なIT人材となるために必要な知識やスキルおよび実践的な活用能力を保持した人を育成する目的で創設された国家試験となります。
情報処理技術者試験の歴史は古く、1969年に認定された資格試験ですので40年以上も続いています。
ITスキル標準は「レベル2」で、 この試験の合格率は約25%ですのでITパスポート試験よりは難関です。一般的に未経験者で約200時間以上の学習が必要と言われています。
情報セキュリティマネジメント試験
本試験は情報システムのセキュリティを維持・管理するための基本スキルを有することを証明する国家試験になります。
昨今は個人情報の漏洩やサイバー攻撃からの被害を未然に防ぐため、多くの企業で情報セキュリティに力を入れており、将来有望な資格試験です。
ITスキル標準は「レベル2」で、この試験の合格率は約50%の難易度です。
資格試験の勉強方法
資格試験の勉強方法は自分に合ったスタイルを確立することが上手く行くコツです。
ここではベーシックな学習方法を3つご紹介します。
資格スクールに通う
この学習方法は資格試験を合格に導く最短距離と言って良いでしょう。メリットとして意志の弱い人でも通学することで確実に勉強することができます。
スクールに行けば専任の講師が独自の教材を元に懇切丁寧に教えて貰えます。更に勉強方法に疑問を抱いた場合、スクールのカウンセラーに相談することも可能です。何より、自分で考えるとこなくスクールのカリキュラムに従うことで試験に合格を目指すことができます。
デメリットとして学費が高いです。なお、スクールによって得意分野がありますので自分が目指す資格試験に強いスクールを選びましょう。
メリット | ・確実に勉強できる ・いつでも質問できる |
デメリット | 学費が高い |
通信教育を活用する
通信教育は気楽に学習を開始出来る点です。
最大のメリットは空いた時間に自宅で学べるということです。最近は分かり易さを追求するため、通信教育にも動画のカリキュラムを加えているケースもあります。
デメリットとして通信教育の場合、不明点が生じてもヘルプ窓口メールする必要があるため、即回答を貰えないことです。
費用はスクールほどではありませんが、数万円の出費になります。
メリット | 空いた時間に自宅で学べる |
デメリット | 質問してもすぐに回答が返ってこないケースがある |
独学で学ぶ
独学は費用負担も少なく最も賢い勉強方法です。多くの人は受験勉強を経験しているため、自分なりの学習方法を確立しているためです。
成功の鍵は参考書と過去問題集を1冊に決めて繰り返し学習することです。
デメリットとしてひとりだけの勉強はモチベーションを保つ工夫が必要です。例えば勉強中は必ずスマホの電源を切るや勉強場所を図書館にする等です。
メリット | 費用負担が少ない |
デメリット | モチベーションを保つ工夫が必要 |
実務で求められるスキルとは?
SEの仕事はシステムの基本設計やプログラムを書くだけでなく、実務では様々なスキルが要求される職種です。
ここではSEが実務で求められるスキルを3つご紹介します。
コミュニケーションスキル
SEはクライアント先やプログラマー等と頻繁にやりとりをしながらシステム開発を進行します。このため、SEの資質としてコミュニケーション能力が高いことが必須となります。
コニュニケーションの中でひとつでもボタンの掛け違いがあるとデジタルの世界では論理が反転してしまいます。この結果、逆の意味となり取り返しのつかない事態に陥るケースもあります。
従ってSEに求められる重要なスキルは、相手の真意を掴んで正確に伝えるコミュニケーション能力です。
マネジメントスキル
開発プロジェクトで最も優先順位の高いのは納期です。この納期を守るために各種エンジニアの進捗を把握するのがSEの仕事です。
従ってSEに求められるのは計画に遅れる兆候が見えたら、先回りして行動出来る人です。
つまり、開発プロジェクトの船頭にはマネジメントスキルを持ったSEでなければならないということです。
問題解決スキル
開発プロジェクトは、クライアント先と緻密なやりとりをした後にスタートします。
しかしながら多くの場合、計画通りに進むことは殆ど無く、常にトラブルを抱えて進行しています。
従ってSEは開発プロジェクトの計画を軌道修正するため、問題解決スキルを有していなければなりません。
問題解決スキルとは、臨機応変に対応する能力と言っても良いでしょう。
具体的には、物事を客観的に見れて同じミスを繰り返さずに速やかに行動できることです。
資格取得のメリット
これまでSEを目指す人を中心に資格試験の関連情報を述べてきました。
ここでは実際に資格取得をした場合のメリットを3つご説明します。
採用担当者にアピール出来る
例えばあなたが採用担当者で全くの未経験者と資格取得者が最終候補者となった場合、どちらを採用するかということです。
考えるまでもなく資格取得者が採用されますが、理由は資格取得者がITに関する基礎知識を有しているためです。
従って資格取得者の方が採用担当者にアピールできるということに他ありません。
自分のITスキルを客観的に証明できる
未経験者でSEを目指すことも可能ですが、自分のキャリアを客観的に見つめて強みがなかった場合、IT関連の資格試験を取得することが有効です。
なぜなら資格取得することで採用企業側は一定のITスキルを有していると判断されるためです。
つまり、資格取得が自身の強みになるということです。
資格手当を貰うことができる
企業にとって社員のスキルアップを図る手段として有効な制度は資格手当の支給です。
この制度は多くの企業で採用されています。具体的には資格取得をすると一時手当あるいは毎月手当が支給されます。
現在、資格手当の制度を導入している企業は約45%と言われています。
従って全企業に採用されている訳ではありませんので、転職の際は該当企業の資格手当の有無を確認しましょう。
システムエンジニアとしての成長が最優先
資格の勉強では実務では経験できなかったことを知るチャンスになりますし、すでに経験があるものであれば知識の補完ができ、より理解度が増すでしょう。
勉強したことを実務に活かせば、システムエンジニアとしての成長につながりますので、資格の勉強は自身のステップアップを優先として考えるとよいと思います。
まとめ
この記事ではSEを目指す人に向けておすすめの資格から資格の必要性やメリットまでを幅広く解説して来ました。
SEと言いう職種は慢性的に不足しており、企業は未経験でも優秀であれば積極的に中途採用をしています。
しかしながらSEという職種は絶えず新しい技術や知識を習得する使命があります。つまり、自己啓発を止めることはSEの生命を奪うことになるためです。
従って自己のモチベーションを維持するためにも資格取得で学ぶことは良い習慣を得ることになると考えます。