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フリーランスエンジニアになる前にやるべき準備!必要な手続きから案件獲得の流れまで徹底解説

2010年代中ごろに「ノマドワーカー」という働き方が注目され、会社組織に属さず働く場所も自由に選択できる働き方が注目を浴びました。

IT業界における個人事業主、いわゆるフリーランスエンジニアは既に一般的になりつつありましたが、「自由な働き方」「やりたい仕事を選べる」といったイメージがポジティブな印象を与えフリーランスエンジニアを志向する方が急拡大しました。

ポジティブなイメージが強すぎる側面もあり、フリーランスエージェントしての視点からフリーランスエンジニアになるためにどのような注意が必要かをまとめていきます。

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1.フリーランスになるために必要な経験は

フォスターフリーランスではフリーランスになるために必要な経験をエンジニアとして3年以上の実務経験を有していることを推奨しています。

勿論、それ以下のご経験でもフリーランスエンジニアとして成功している方は多くいますし、弊社でもご契約している実績もあります。

では、なぜ3年以上の経験を推奨しているかですが

  • 少ない経験では案件の選択肢が多くはないため、参画案件を自由に選べるというフリーランスのメリットが受けにくい。
  • 必要スキルのレベルがあまり高くない案件では、金額面などの条件面も高くないため、経済的なメリットを得にくい。
  • 依頼されるタスクが作業のみの場合も多く、システムの一面しか見ることができない場合がある。

このような理由からフリーランスエンジニアになるには3年程度の経験を積んでいることが望ましいと考えています。

経験が少ない方の場合、ロースキル案件に参画するケースが多く、キャリア全体を考えたときにステップアップが難しくなるといった悪影響を及ぼす可能性があります。

フリーランスエンジニアのニーズは即戦力を求められることが多く、携わったシステムの全体像や業務の進め方をある程度把握している目安として3年程度の経験としています。

但し、現在の職場でローテーションを行ってもらえない、単純作業のみで得るものがない、などの場合は別途ご相談いただきたいと思います。

2.フリーランスと会社員の違いを知る

フリーランスは個人事業主です。文字の通り一人の事業主となります。

会社員と違い企業に雇用される働き方ではなく、企業や個人へサービスや商品を提供して対価を得ます。

事業主ですから労働基準法や労働契約法の範囲外となり、顧客との契約に基づき受託業務を進めることになります。

『自由な働き方が実現できる』『案件を選べる』といったメリットはありますが、指揮命令に従って業務を遂行していた会社員と比べると、業務を受託した責任が「個人」に発生します。

フリーランス(個人事業主)として案件を獲得していく働き方は魅力も多いですが、メリットだけではありません。

世の中にはフリーランスにまつわるポジティブな内容も、ネガティブな内容も見聞きすることができますが、その両面を確認しておく必要があります。

例えば、契約の中身を精査して、過度に不利な内容になっていないかを見極める力が必要です。

契約締結後は、契約内容を遂行するためのセルフマネジメントが求められます。

また、年金や健康保険も雇用されている会社のものではなく、ご自身で加入の手続きを行う必要があります。

社員ではないので年末調整もなく、ご自身で確定申告を行う必要があります。

このように本来の業務に関わらないところでそれなりの手間がかかります。

最初の1~2年くらいはご自身で確定申告をして知見を付けるのもよいと思いますが、収入が多くなったり経費の処理が増えるようでしたら税理士に依頼することを検討してください。

3.フリーランスエンジニアの社会的信用

会社員時代に比べ収入の面では優位に立つことが多いフリーランスエンジニアですが、与信の観点からいうと社会的信用が弱い立場になります。

フリーランスエンジニアの方の実体験として「カードの審査が通らなかった」「引っ越しに伴う審査が通らなかった」「住宅購入時にローンの条件が優遇されなかった」などの話があります。

25~40歳くらいはフリーランスとして独立に適しているタイミングですが、多くの方がその時期にライフイベントが発生する年代でもあります。

それぞれのライフイベントが発生するタイミングを逆算しながら独立することが重要です。

住宅購入や引っ越し、カードの作成などは、を控えている場合はそれが済んでから会社を退職したほうがスムーズに進めることができます。

4.マネープランを立てる

上述したようにフリーランスエンジニアは会社員に比べ与信の観点では不利になります。

また、お給料のように月々一定の金額の収入が保証されているわけではありません

契約先との検収や支払いサイトによる入金のタイミングが月によってズレることもありますし、次の参画まで稼働できない期間が発生するリスクもあります。

健康保険や年金に関しても会社員とは違い、国民健康保険の加入や国民年金への切り替えが必要になります。

厚生年金から国民年金へ移行すると、将来の年金受取額が大きく変動することになります。

国民年金基金やIDECOの活用、所得補償保険の加入などリスクヘッジする方法はありますので情報を集めて中長期的なマネープランの作成を行ってください。

また懇意のファイナンシャルプランを作り、定期的に相談を行うようにするのも選択肢の一つです。

5.フリーランスエンジニアになるために必要なマインドセットは

フリーランスエンジニアは一般的に「自由に働ける」「会社の制約に縛られない」などといった印象が強くなっています。

しかしフリーランスエンジニアは「個人事業主」であり、事業主である以上、会社員時代よりも明確な責任を持つことになります。

施行が決まっているフリーランス保護法ですが、下請法の責任範囲を広げた程度であり真っ当なビジネスを行っている企業にはほとんど影響がない程度の当たり前の内容となっています。

つまりフリーランスの方を強力に守ってくれる法律にはなりえません

その為、契約を締結する前にすぐに対応できる部分とできない部分をきちんと伝え、できない部分に関してどういった対処を行うかの認識を合わせておく必要があります。

また、契約開始後も進捗を細かく共有しておくことで、適切なフォローを受けるなど、円滑に業務が進められるような関係を維持することが重要です。

業務を行っていく上で、想定していなかった様々なトラブルが発生します。

そんな局面でも、普段からコミュニケーションを取っておけば、解決しやすい状況を作ることができるでしょう。

会社員と違い、上司からの細かい指揮命令、進捗確認がないからこそ、顧客に対して能動的な対応が求められます。結果として、クオリティを担保することにもつながります。

6.開業届と青色申告

フリーランスエンジニアとして働き出す前に、税務署に開業届を出す必要があります。

開業届はださなかったとしても罰則はないのですが、青白申告を行うためには必要となりますので必ず開業届を出しましょう。

白色申告と青色申告の細かい違いはここでは述べませんが

  • 特別控除枠
  • 専従者給与を必要経費にできる

など手間がかかる分、青色申告の方が有利な面があります。

白色申告で経費にできるものとできないもの、白色申告と青色申告の経費の違いについて

また、個人口座とは別に事業用の口座を作っておくと便利です。

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7.フリーランス案件の探し方

代表的なものは以下の4つです。

知人の紹介

多くのフリーランスの方が友人/知人、以前の勤務先の伝手で案件を紹介してもらっています。

一番のメリットは確度が高く参画できる点です。

自身のスキルや人柄と案件の内容を両方とも把握している方が間に入ることでミスマッチが少なく、話が出てから決まるまでスムーズに進むことが多いようです。

一方で、不幸にもトラブル等が発生した際には中々言い出すことができないといったことや、信頼して契約書周りの確認を怠っていたため不利を被ったという話も聞くことがあります。

ご自身での営業活動

ご自身で企業に対して営業活動を行う方もいます。

以前よりもメール営業/フォーム営業のスタイルが一般的になり、多くの法人にアプローチをするのは容易になりました

しかし、多くの企業もメール営業/フォーム営業は行っており、送った件数に対しての成果は期待できない可能性があります。

専任の営業がいれば、それのみに集中できますが、案件に参画しながらだと難しい面があります。

クラウドソーシングでの受託

「自由な働き方」という面では最も実現をしやすい方法です。

しかし、エンジニア案件では発注者側のリテラシーによって受け入れ拒否や納品後の値下げなども発生するケースがあるようです。

そもそもシステム開発にかかる工数を理解していない発注があったり、内容・相場に見合わない契約金額の提示も見受けられるため、安定した収益を得るのは難しいかもしれません。

エージェントサイトへの登録

ご希望の条件・内容を基に案件の紹介を受けることができます。

エージェントによって多少の差はありますが、高単価の案件も多く、案件の種類も豊富です。

営業の工数を抑えたい場合には最も適しています。

また、各エージェントはフリーランスエンジニアとの契約経験が豊富であり、契約周りもフェアである事が多いです。

ただし、オンサイトで参画することも多く、「会社員時代と働き方が変わっていない」という意見もあります。

どれも一長一短ですが、なるべく多くの手段を持っていることが理想で、状況に応じて使い分けるのがベストといえます。

最後に

フリーランスエージェントとして25年以上に渡りフリーランスエンジニアの皆様と歩んできたフォスターフリーランスの視点から、フリーランスエンジニアになる前に抑えておきたいポイントを7つにまとめてお伝えしました。

フリーランスになるのは不安と感じる方もおり、その不安の原因もお一人お一人違うものとなります。

フォスターフリーランスではフリーランスになるか迷っている方へ個別カウンセリングをお勧めしています

フリーランスになるべきか、もしくは、エージェントを利用すべきかなど、お悩みの際は是非ともフォスターフリーランスへご登録いただきカウンセリングを行わせていただければと思います。

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