「プログラマーに向いている人の特徴や性格は?」
「自分がプログラマーとして活躍できるか不安…」
「プログラマーに向いているかを診断する方法はある?」
このように、自分がプログラマーに向いているか向いていないのか疑問・不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
プログラマーに向いている人の特徴はいくつかあるものの、1番向いている人は「プログラミングが好きな人」です。実務経験までプログラミング技術を習得するためには、かなりの時間を使う必要があるからです。
加えて「ものづくりが好きな人」であったり、「論理的思考力がある人」もプログラマーに向いています。
本記事では、プログラマーに向いている人の特徴を詳しく紹介するとともに、向いている人の性格、向いているかどうかを診断する方法についても紹介します。
自分がプログラマーに向いているかどうかの判断ができるため、ぜひ最後までご覧いたださい。
プログラマーに向いている人の特徴
プログラマーとしての適性がある人には、いくつか共通する特徴があります。
特に下記で紹介する特徴が1つでも当てはまる人は、プログラマーに向いている可能性が高いです。
ここからは、上記の特徴がある人がプログラマーに向いている理由を詳しく解説します。
プログラミングが好きな人
プログラマーに向いている人の特徴1つ目は、「プログラミングが好きな人」です。
プログラミング学習は一朝一夕で習得できるものではなく、実務レベルまで到達するには時間がかかるからです。
実際にプログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」の「エンジニアになるために要した学習時間や学習期間の調査」によると、実務レベルまでの習得期間は約15~18か月程度となっています。
平均学習期間 | |
---|---|
基礎レベル | 1~3か月程度 |
実務レベル | 15~18か月程度 |
そのため、プログラミング自体に興味を持ち、楽しんで取り組める人でないと、長期的に勉強を続けるのは難しいのです。
逆に、現時点でプログラミングスキルが不足していても、「プログラミングが好き」「プログラミングに取り組むのが楽しい」と感じることができる人は、プログラマーとしての適性が高いと言えます。
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ものづくりが好きな人
プログラマーに向いている人の特徴2つ目は、「ものづくりが好きな人」です。
そもそもプログラマーはWEBシステムやアプリケーションなど、実際に形として表れるものを作る仕事です。
- Webシステム
- アプリケーション
- Webサイト
- ゲーム
- AI・ロボットなど
そのため、ものづくりが好きな人は、プログラミングの学習や仕事自体を楽しめる傾向があると言えます。
自分の手で何かを作り上げることに喜びを感じる人は、プログラマーとしての仕事にやりがいを感じ、継続的に成長できます。
論理的思考力がある人
プログラマーに向いている人の特徴3つ目は、「論理的思考力がある人」です。
-
物事の原因と結果を体系的に分析し、効率的に問題を解決する能力
プログラミングで論理的思考力が求められる理由は、下記の通りです。
- モノづくりのための効率的な手順を組み立てる必要があるから
- エラーやバグの原因を特定しやすいから
プログラミングの仕事は、複雑な問題を解決するための手順を一つ一つ論理的に組み立てていく作業です。
具体的には、コードを書く際は「このコードはなぜ必要なのか」「どのように実行されるのか」「変更した場合にはどのような影響が出るか」「なぜエラーが出ているのか」などを常に考えなければなりません。
問題を細分化し、順序立てて解決策を導き出す論理的思考力があることで、より安定したプログラムを作成し、バグの少ないシステムを構築できるのです。
試行錯誤が苦でない人
プログラマーに向いている人の特徴4つ目は、「試行錯誤が苦でない人」です。
プログラミングでは、自分で思っていた事が上手く実行できないことが多いからです。
たとえば新しい機能を追加しようとした際に、意図しないエラーが発生することがあります。また、既存のコードを修正した結果、他の部分でバグが生じることも少なくありません。
上記のようにプログラマーの仕事では、意図しない状況になることが多いため、試行錯誤が欠かせないのです。
つまり試行錯誤の過程をストレスに感じず、むしろ楽しめる人は、プログラマーに向いていると言えるのです。
高年収を目指したい人
プログラマーに向いている人の特徴5つ目は、「高年収を目指したい人」です。
厚生労働省の「令和3年 賃金構造基本統計調査」によると、プログラマーの平均年収は、約522.9万円となっています。一方で国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は458万円となっているため、約65万円の差があります。
平均年収 | |
---|---|
プログラマー(ソフトウェア作成者) | 522.9万円 |
給与所得者全体(日本) | 458万円 |
差額 | 約65万円 |
厚生労働省「令和3年 賃金構造基本統計調査」
国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」
またプログラマーはフリーランスも目指せるため、さらに高年収を目指せる職種です。実際にフリーランスプログラマーの中には年収1000万円以上稼ぐ人も少なくありません。
年収が全てではないものの、「稼ぎたい」人にとって比較的年収が高いプログラマーは向いていると言えます。
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プログラマーに向いている人の性格
向いている人の特徴と同様に、プログラマーには向いている人の性格も存在します。
下記では、プログラマーに向いている人の特徴を詳しく解説します。
面倒なことが嫌いな人
プログラマーに向いている人の性格1つ目は、「面倒なことが嫌いな人」です。
一見矛盾しているようですが、プログラマーは新しいシステムやアプリを作るだけでなく、プログラミングによって面倒な作業を自動化することも仕事だからです。
たとえば、手作業だと時間がかかるデータ入力を自動化するためのプログラムを書いたり、決まった作業をワンクリックで終わらせるツールを作ったりします。
そのため「この作業は面倒だからプログラミングで効率化しよう」と考えられる人は、プログラマーに向いていると言えるのです。
継続力がある人
プログラマーに向いている人の性格2つ目は、「継続力がある人」です。
先述したように、プログラミングスキルは一朝一夕で身につくものではなく、日々の勉強と実践が求められるからです。またIT技術は日々進化しているため、仮にプログラマーになれたとしても継続して学び続ける必要もあります。
たとえば、農業分野でもIoT技術を活用したスマート農業が進化しており、センサーで土壌の状態をリアルタイムで監視したり、ドローンで農薬を効率的に散布する技術が登場しています。これらをプログラムで制御するためには、最新の技術を継続的に学び続けることが必要不可欠なのです。
プログラマーになる前も、プログラマーになった後も学び続ける必要があることから、継続力がある人はプログラマーに向いていると言えます。
わからないことをすぐに調べる癖がある人
プログラマーに向いている人の性格3つ目は、「わからないことをすぐに調べる癖がある人」です。
プログラミングでは、常に新しい問題に直面します。そのため、疑問を持った際にすぐに調べ、自分で解決しようとする姿勢が大切なのです。
積極的に情報を収集し、自己解決能力を高めることで、プログラミングスキルも自然と向上していくことから「わからないことをすぐに調べる癖がある人」はプログラマーに向いていると言えます。
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プログラマーに向いているかを診断する方法
ここまでで、「プログラマーにむている人の特徴」「プログラマーに向いている人の性格」を紹介しました。
ただし上記で紹介したものは、あくまで「傾向」です。「当てはまった」「当てはまらなかった」からといって、確実にプログラマーに向いている・向いてないを判断することは難しいです。
「本当にプログラマーに向いているか」を判断するためには、まずは実践してみることをおすすめします。
ここからは、プログラマーに向いているかを診断する方法を紹介します。
下記でそれぞれの方法を詳しく解説します。
プログラミング言語を学んでみる
プログラマーに向いているかを診断する方法として最もおすすめなのが、「プログラミング言語を学んでみる」です。
そもそもプログラミングをやってみないと、「楽しい」「楽しくない」の判断ができないからです。
プログラミングを試す方法はいくつかあるものの、まずはオンライン学習サイトで試してみましょう。
たとえば、「Progate」「ドットインストール」はプログラミング未経験者向けの学習サイトとして人気があります。
- Progate
- ドットインストール
直接プログラミングを学ぶことで、論理的思考力や問題解決能力が求められる場面に直面することが多く、自分が楽しめるかどうかの判断ができます。
そのため、まずは実際にプログラミングを学んでみましょう。
プログラミング適性検査を受けてみる
「プログラミング適性検査」でも、プログラマーに向いているかを診断できます。
適性検査を通じて、自分の強みや弱点を客観的に理解することができ、プログラマーに向いているか否かを判断する材料にできます。
なお適性検査を行うことで、以下のことが判断できます。
- 論理的思考力があるか
- 問題解決能力があるか
- チームワークの特性があるかなど
たとえば、日本エス・エイチ・エル社のIT業界・IT系の職種を中心に採用時の適性検査として用いられている「CAB適性検査」や、プログラミング以外の多様な職種に対応した適性検査「GAB適性検査」などがおすすめです。
CAB適性検査 | T業界・IT系の職種を中心に採用時の適性検査として用いられている |
GAB適性検査 | プログラミング以外の多様な職種に対応した適性検査 |
プログラミングの適性を知る上でおすすめできる検査であるため、ぜひ活用してみてください。
プログラマーとして活躍できる人の特徴
プログラマーとして成功するには、技術的なスキルだけでなく、ソフトスキルも重要です。
-
人とのコミュニケーションやチームワーク、問題解決能力など、対人関係や仕事の進め方に関する能力
プログラマーはチームで働く職種であるため、特にコミュニケーション能力や周囲の意見を尊重する姿勢が重要です。
下記で詳しく解説します。
コミュニケーション能力がある人
プログラマーとして活躍できる人の特徴1つ目は、「コミュニケーション能力がある人」です。
一人で行う作業が多いと思われがちなプログラマーですが、実際は多くの人と連携しながら仕事を行います。
たとえばプロジェクトの要件定義を行う際には、クライアントやチームメンバーとの情報共有や調整が欠かせません。また開発中に問題が発生した場合も、迅速に状況を報告し、解決策を協議する必要があります。
上記からもわかるように、プログラマーは1人で仕事をする職種ではありません。
スムーズにプロジェクトを進行するためにも、他のメンバーとの連携も円滑にするためにもコミュニケーション能力が必要なのです。
- スムーズにプロジェクトを進行するため
- 他のメンバーとの連携も円滑にするため
そのため、コミュニケーション能力がある人は、ない人に比べてプログラマーとして活躍できる素質があると言えるのです。
周囲の意見を尊重できる人
プログラマーとして活躍できる人の特徴2つ目は、「周囲の意見を尊重できる人」です。
先述したようにプログラマーの仕事はチームで進めるため、1人だけの意見で仕事は進められません。プログラミングは複数の解決策が存在することが多く、他のメンバーの意見やアイデアを取り入れる柔軟性が求められます。
自分の考えに固執せず、周囲の意見を尊重し、チーム全体の最適な解決策を探る姿勢がある人は、チーム内で信頼を得られ、結果的に活躍できる人材になれるのです。
未経験からプログラマーになるまでの3ステップ
未経験からプログラマーを目指す場合、下記の3ステップで進めましょう。
-
STEP1
-
STEP2
-
STEP3
下記で詳しく解説します。
1.プログラミング言語を学ぶ
まずは、プログラミング言語を学びましょう。
学ぶ方法としては、「オンライン教材」や「プログラミングスクール」がおすすめです。
- オンライン教材
- プログラミングスクール
「オンライン教材」や「プログラミングスクール」がおすすめな理由は、独学と違い体系的に学べるうえに、わからないときにすぐに質問ができるからです。
言語は、「作りたいもので使われている言語」「興味のある言語」で良いでしょう。
なお「言語を選べない」という方は需要の高い言語や、将来性の高い言語を選ぶこともおすすめです。
需要の高い言語・将来性の高い言語
プログラミングスクール「SAMURAI ENGINEER」の「現役エンジニアが将来性の高さを感じるプログラミング言語TOP5」によると、以下の言語は将来性の高い言語とされています。
言語名 | |
---|---|
1位 | Python |
2位 | JavaScript |
3位 | Java |
4位 | C言語 |
5位 | SQL |
需要・将来性の高い言語は、求人が多く、将来的に年収アップも期待できます。
そのため、「言語を選べない」という方は上記ランキングをもとに言語を選ぶこともおすすめです。
2.ポートフォリオを作成する
プログラマーの採用試験では、ポートフォリオの提出を求められることがあります。
-
自分がこれまでに作成したシステムやアプリなどの制作物をまとめたもの
たとえば、Webサイトの制作や簡単なアプリケーションの開発などを行い、その成果物をポートフォリオとしてまとめてみましょう。
ポートフォリオを持つことで、採用担当者やクライアントに自分の実力を証明でき、未経験者であっても実力を評価してもらいやすくなります。
3.未経験歓迎求人に応募する
プログラミング言語を学び、ポートフォリオを作成したら、「未経験歓迎」の求人に応募してみましょう。
未経験者を対象とした求人は、教育体制が整っていることが多く、プログラマーとしてのキャリアをスタートするのに最適です。
なお応募する際は、ミスマッチを防ぐためにも企業が求めるスキルや業務内容を事前に調べ、自分の目標や興味と一致しているか確認しましょう。
-
応募する際は企業が求めるスキルや業務内容を事前に調べ、自分の目標や興味と一致しているか確認する
プログラマーに向いているか確認したい方によくある質問
ここからは、プログラマーに向いているか確認したい方によくある質問を紹介します。
プログラマーは文系未経験でも目指せる?
プログラマーは、文系未経験者でも十分に目指せる職業です。
実際に、文系出身者のプログラマーは多いです。
また厚生労働省の職業検索サイト「jobtag」でも以下のように明記されています。
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。専攻も特に問われず、最近は文系出身のプログラマーも多い。
引用元:厚生労働省職業検索サイト「jobtag」
プログラマーに学歴は必要?
プログラマーには、学歴は必要ではありません。
厚生労働省の職業検索サイト「jobtag」の調査をみると、「実際に働いている人が多いと感じる学歴」では大卒が多いものの、実際の現場では「実力主義」が基本です。
出典元:厚生労働省職業検索サイト「jobtag」
多くの企業が実力・やる気を評価するため、学歴がなくてもプロジェクトやポートフォリオを通じて実力を証明すれば、採用される可能性は十分にあります。
プログラマーを目指す人は資格が必要?
プログラマーとして働くために必須の資格はありません。
ただし、採用時にプラスになる可能性はあります。
そのため、時間に余裕がある方は取得しておいて損はないと言えます。
- 基本情報技術者試験
- ITパスポート試験
- 応用情報技術者試験(AP)など
プログラマーに向いていない人の特徴は?
いくつか特徴があるものの、特に「プログラミングが嫌いな人」や、「コミュニケーション能力が低い人」「継続力がない人」は、向いていない可能性があります。
自分が向いているか・向いていないかを判断するためには、まずはプログラミングを行なってみることがおすすめです。
プログラマーに向いているか確かめるためにプログラミングをやってみよう!
プログラマーに向いているかどうかを判断するためには、実際にプログラミングに挑戦してみることが最も効果的です。
プログラミングは、論理的思考力や問題解決能力が求められる分野ですが、その一方で、楽しさや達成感も得られます。そのため、自分でコードを書きながら、自分がどれだけ興味を持ち、どれだけ続けられるかを確認してみましょう。
またプログラミングの基礎を学ぶことで、自分の適性やスキルを把握できるだけでなく、キャリア選択の判断材料にもなります。
まずは「Progate」「ドットインストール」などの無料で学べるオンライン教材を使用しつつ、慣れてきたら簡単なプログラムを作成てみることがおすすめです。
自分に合った道を見つける第一歩として、プログラミングを試してみましょう。